仙台の旅3 プロローグ「手と足で握手したい」
- ryuogurikazue
- 2017年4月14日
- 読了時間: 3分
まだ2013年の仙台へ行った時のお話です。 この回でプロローグ編は終わります。
「ボランティア」という言葉から連想するイメージは、人によって様々だと思う。
私のイメージは、社会貢献、無料奉仕、「いいこと」をすること。 あとは、 24時間テレビの黄色いTシャツを思い出す。
「仙台に足裏ツボマッサージのボランティアに行きます」 と言うと、相手にざっくりとしたイメージは伝わるが、 自分のやりたいことと少しズレていてちょっと居心地が悪い。
私はじかに触れてみたかったのだと思う。 震災のおこったその土地に立ち、 そこの地で生きている人に触れてみたかった。
そこに気づくまで少々かかって 「手と足で握手したい」というキャッチコピーを考えた。
チラシを作って、仙台の友達キョンちゃんに託し、 人を集めてもらった。
泊まり先&施術場所なども彼女のつてで借りることができた。 キョンちゃんの協力なしではまったく成り立たなかった。
本当にすごいことなんだけど、キョンちゃんはそれを普通のことのように、
ニコニコとやってしまう。
「手と足で握手したい」は、結果から言うと、2週間の滞在期間中、
延べ40人ほどの方と握手することができた。
色んな人に触れさせてもらった。 色んなやりとりをした。
家が倒壊して仮設に住むことになったのだが、
引きこもりだった息子さんが働くようになった、という人もいた。
自分は何の被害にもあってない、それが申し訳なくて辛いのだ泣く人もいた。
(その気持ちはよくわかった。)
幼稚園の先生は、園児それぞれの家庭のみならず、先生たちも被害の状況が違い、
微妙な空気の読み合いの中で、仕事をしていることを語ってくれた。
スクールカウンセラーをやっていたけど辛くなって休職している方。
終始黙って受けていて、ほっとしました、と一言をそっとおいて帰っていく人もいた。
マッサージは苦手なんですけど、せっかくだからと来てくれた人もいた。
お返しにとハンドマッサージをしてくれる人もいた。 お礼にと、美味しい笹かまぼこをポストに投函してくれた人もいた。
する→される、の関係でなく、私はたくさんのものをいただいた。
それに加え、2週間の滞在中、色んなことを経験した。
1日かけて被災地を案内していただいたし、 プロセスワークやハコミセラピー、アレクサンダーテクニークなど、 経験したことのない様々なワークにも参加させてもらった。
歓迎会をひらいてもらって持ち寄りパーティもした。
こういう経験をどう端的に表現したらいいのかよくわからない。 でも敢えてまとめるならば、
仙台の旅で私は整体師としての土台を築かせてもらったのだと思う。
その後2015年「らくなからだ琉」という自分の場を持つ。
そして2017年3月、私は再び、仙台へむかった。
何をしに?・・・動機は単純で、また逢いたいひとに逢うために、だったんだけど。 またもや、天地がひっくりかえって、もっかいもどるみたいな、
たくさんのすごい経験をさせてもらって大阪へ帰ってきたのだった。
続く!

写真: 仙台の地に初めて降り立った日に、なぜか はめていた七色ブレスレットが弾け飛んだ。 その石を拾い集めたところ。 里見八犬伝みたい・・・。
Commentaires